サラリーマンSEが綴る、人生に投資する日記

少しでも人生をより良くするために実践したことを綴ります。

トップ1%の人だけが知っているお金の真実

有名なロバートキヨサキ氏の名著である、金持ち父さん貧乏父さんで登場するESBIを引用し、サラリーマンとして働く人は給料以外からの収入を持つべきと主張している。なぜならば、Eクワドラントであるサラリーマンは、源泉徴収という強制徴収システムにより国から税金を容赦なく搾取されるからである。
サラリーマンはEクワドラントのみが収入源だが、まずはハイブリットクワドラントとして、他のクワドラントからも収入を得られるようにステップアップすることから始めるように述べている。

その第一歩の具体策としては人格を「個人」から「法人」へと使い分けることにある。
法人は税制面で大いに優遇されているため、個人で徴収される税金を法人の経費に振り替えたりなどすることが可能であり、個人では出来ない法人のメリットを活用するから始めようと著者は可能と述べている。

新しいことを始めるには、新しい人と出会い価値観を学ぶというのは共感できた。色々な人にあって価値観を学んで行こうと思う。

予想通り不合理その2

五章  無料のクッキーの力

社会規範内で、やりとりに金銭が絡まないとき、私たちはあまり利己追求せず、他者の幸福をもっと気にし始めるのである。


下記にその事例を述べる。

●提供を受ける場合

雑用を手伝ってもらいたい時に、無償であれば心良く引き受けてもらえたのに対し、お小遣い程度の報酬を提示した場合、自分の時間を割くに値しないと感じ引き受けてもらえなかった。

●提供を与える場合

・無料のクッキーと数円のクッキーを購買で配布した際、無料のクッキーの方が持っていった個数が少なかった。


提供を受けた場合について、金銭が発生しない頼みごとは、社会規範内のなかであり、良心に基づき心良く引き受けてくれたであろう。しかし、金銭を持ち込んだことで市場規範が働き、価値の無い仕事と捉えられ、断られる結果となるのも理解ができる。

提供を与える場合について、無料であれば持てるだけ持とうとはならず、自制の心が働き、値段がゼロで魅力的になるものの、同時に他人のことを考えたりするようになり、他の人の利益のために自分の欲望を犠牲にするようになる。


したがって、値段を持ち出さないことが社会規範をもたらし、社会規範があることで、私たちは他者のことをもっと気にかけるようになる。


六章  性的興奮の力

性的に興奮していない時と興奮している時では、性に関する回答に大きな変化をもたらした。これは誰もがジキルとハイドのように、人には異なる二面性が存在することを意味している。感情がどのように私たちの行動を支配するかを甘く見てしまうのである。


七章  先延ばしの問題と自制心

八章  高価な所有意識

九章  扉を開けておく

十章  予測の効果

十一章  価格の力

十二章  不信の輪

十三章  わたしたちの品性についてその一

十四章  わたしたちの品性についてその二

十五章  ビールと無料のランチ


予想通り不合理

一章  相対性の真相

 人間はものごとを絶対的な基準で決めることはまずない。他と相対的な優劣に着目し、そこから価値を判断する。なぜならば、大半の人は自分の求めるものが何か分からずにいて、状況に合わせてみた時に初めてそれがなんなのかを知るからである。

 

下記に事例を挙げる。

・三つの選択肢の中が一番売りたいものは真ん中にする。

・値段の一番高い料理を一つメニューにおき、二番目に高い料理に誘導する。

・知人の収入を聞いたとたん、自分の収入に不満を持つようになる。

 

これはいわゆる、おとり選択肢というもので、比較対象を設けることで、優劣の判断を操作して、ターゲットの価値を高める事が可能。

 

このように、相対的な基準の視野は広がることも狭める事もでき、連鎖を断つ事でしか、相対性に振り回されることは出来ない。

 

二章  需要と供給の誤謬

最初に決断したことは未来の決断にも大きな影響を与える。この最初の決断に至る情報や価格といったトリガーとなるものを、アンカーと呼ぶ。このアンカーを判断基準とする、認知バイアスを「アンカリング効果」と言う。

 

このアンカリング効果における事例を下記に述べる。

・不快な音を聞いてもらうのに、最初に報酬を与える。この報酬額を基準に額を変えてまた聞いてもらえるか

・朗読をするのにお金を払ってもらうグループとお金を受け取ってもらうグループに分け、再度朗読を聞いてもらえるか

 

一つ目に例について、最初の報酬額を低くしたグループは、再度不快な音を聞いてもらうのに同様の金額で合意できたのに対して、最初の報酬額を高くしたグループは、さらに高めの金額でなければ合意が取れなかった。

二つ目の例について、最初にお金を払わせたグループはまたお金を払って聞きたいという結果に対して、お金を受け取らせたグループは再度お金を受け取らなきゃ聞かないと言う結果になった。

 

このように、最初の決断を元に判断をし、未来の決断に大きな影響を与えることがわかる。この決断が変わらないことを「恣意の一貫性」と呼び、人の決断には基準があると言う結論に至るのである。

 

三章  ゼロコストのコスト

人間の行動に不合理な影響を与えるもの一つに「ゼロ」がある。「ゼロ」の力に人間の心が飛びつくには理由があるのだ。その理由とは、人間が失うことを本質的に恐れるからだと述べている。ゼロのものを選べば、目に見えて何かを失うことはない。しかし、ゼロ以外のものを選ぶと、まずい選択をしたかもしれないという危険性を感じるためである。

 

ゼロの魅力における事例を下記に述べる。

・普通のチョコと高級チョコ

・交換が無料

・配送料が無料

 

一つ目の例について、少し値下げした普通のチョコと大幅に値下げした高級チョコのセールでは大幅に値下げした高級チョコが当然売れる。ここで、普通のチョコを「無料」にし、大幅に値下げした高級チョコとをセールにかけた。結果としては「無料」のチョコに軍配が上がったのである。

二つ目の例について、小さいチョコ1個と大きいスナック菓子1個を交換するか、「無料」で小さいスナック菓子1個を受け取るのとどっちが良いか小さい子供に選ばせた。結果としては、無料で小さいスナック菓子を選んだのである。

三つ目の例について、一定額以上買い物をすると、それ以降の商品は配送料が無料になるサービスを受けた場合、本来必要のない商品に対してもついつい購入してしまう心理が働いたことが分かった。ちなみに、無料配送ではなく、数十円の配送料の場合、この購入意欲は見られなかった。

 

四章  社会規範のコスト

私たちには二つの世界で生きている。その世界とは社会規範と市場規範である。一つ目の社会規範とは、私たちの社交性や共同体における世界である。一方、市場規範とは、金銭のやりとりのみの世界である。社会規範に市場規範を適用すると、社会規範を逸脱し、人間関係を損ねることになってしまう。

 

社会規範が市場規範に負けてしまう事例を下記に述べる。

・無償であれば引き受けてもらった仕事も低い報酬であれば引き受けられなかった。

・プレゼントの値段を口にしただけで、市場規範が介入してしまう。

・託児所のルールを破った保護者に対し罰金を設けたことで、罰金を払えばルールを破っても良いという保護者が続出した。

 

上記はいずれも金銭を介入しなければ、人の道徳心、罪悪感で社会規範を逸脱することのない事例である。しかし、金銭が介入することをほのめかした途端、社会規範は市場規範に切り替わってしまい、シビアな関係となってしまう。つまり、私たちは、社会規範と市場規範を別々の路線で隔で、決して混同させてはならない。

 

おまけ

個人的に面白かったのは、外見だけ美人な女が年収5000万以上の夫を募集(どんないい女なんだろう(笑)  )した。これではこの恋は社会規範ではなく、市場規範の領域に縛られるにちがいない。そんななか、ある男はこう言ったのである。男の利点の財産は10年後増えているのに、女の唯一の取柄の外見は10年後間違いなく減っていくのだ。これはなんと悪徳商売ではないかと。買うよりもリースのほうがお得であると。